美人局長の秘密指令
第1章 調査局⑤
「そ……それは……」
「できないの?」
「……わ、わかりました」
ゆっくりと膝を曲げ、震えながら両手を開いて床につける。しかし、さすがにためらわれるのだろう。そこでしばらく止まったまま、体はなかなかこちらを向かない。靴だって舐められる。どこを咥えたって恥ずかしくない。しかし彼女は自分が感じている姿だけは誰にも見せたくはなかったのだ。
「はやくしなさい」
動きの鈍さをけしかけるように亜由美は厳しい口調で言い放った。紀香はビクッと肩をすぼめ、あきらめたように姿勢を変えた。
丸く形のいい、桃のようなヒップがこちらを向く。雪のような真っ白い肌だった。柔らかさの中に隠された機敏そうな筋肉。二つの尻は中央の線からはっきり別れ、ふくよかでありながら、そこには無駄な贅肉はまったくない。
亜由美は席を立って近づいた。後ろに立ち、そして、よく観察するかのようにしゃがみ込む。
「局長……」
「あれ、少し濡れてるんじゃないかしら?」
小振りなラヴィアに不自然なぬめりがついていた。それは若干にごりのある透明色で、酸っぱい柑橘系の匂いがする。
「予行練習で本気で感じちゃったの? 紀香」
「……違います!」
屈辱に耐え兼ねてつい強い口調で言い返す。
「だったら何なの、このヌメリは」
亜由美の指先が下からすくい上げるようにヴァギナを滑った。